君子ネコ系 夢の街ミラノ

この飽和しきって、似たような、何番煎じだよ、その構成、そのメロディー、その歌詞書いてる途中にこんなのいくらでもあるなーって思わなかったのかよ、みたいな音楽だらけの中でも、やはり唯一無二のアーティストというのはいて、素晴らしいな、いつまでも素敵な音楽をよろしくお願いしますね。という方々がいらっしゃいます。その中でその伝説に終止符を打ってしまったのが、ご存知SOUL'd OUTでございます。

意外にも、(意外にも?)私のヒップホップ/ラップ好きのルーツは彼らで、まああれがヒップホップなのかという問題は置いといて、ていうか何のアウトプットもないのにルーツとか言うのダサくないウケるんだけど(笑)、小学生の頃からめちゃくちゃ聴いてたんですよね。

なんていうか、今聴いてもめちゃくちゃかっこいいなっていう昔の曲はたくさんあるけど、音とかがやっぱり昔じゃない。当時流行りのサウンドだなとか。むしろその古さが今かっこいいみたいなこともあったり。でもSOUL'd OUTにはそれが全くない。本当にない。いつ聴いても衝撃的。まじ意味不。もう15年くらい前だよ。

よくラップは早口で聞き取りにくいものと勘違いされがちだけどゆっくりなラップもたくさんあるじゃん。それは無知による偏見だぜと言いたいところだけど残念ながらSOUL'd OUTはほぼ100%早口。まじ何言ってるかわかんない。早口な上に英語と日本語がごちゃまぜだから。子供の頃は歌詞読みながら聴いててもすぐ置いてかれた。なのになぜ聴けるかというと、フロウが、言葉の収まりが、気持ち悪いほどに気持ち良いから。韻とかじゃなくてなんですかあれは。わからない。15年間正体がわからない。基本的に何の話をしているかわからない。得体の知れない演説をずっと聴いている。

言葉もよく知らない頃から気持ち良さに任せて聴いてきてしまったので手遅れ感があるけど、今聴いてたらなるほどこういうこと言ってたのかって思う部分もたまにはあって。あるにはあるけど、BLUESっていう男女の関係を描いてるっぽい曲がありますが、バースの始まりが"冷めた瞳に青いマスカラがよく似合う bluesyなnumberに身を託した君は"ですからね。女のチョイス。青いマスカラなんてする女は絶対クセじゃと心の中のノブが嘆く。

というわけで、別に同じファンの人と繋がりたいとか、聴いたことない人はぜひ聴いてほしいとかそういうわけではない。全然ない。ただすごい良かったよね、他に類を見ないよね、っていうのをずっと言っていたいだけ。永遠に。叫べ永遠なるMELODY。ずぶ濡れの地球このDESTINY。

Starlight Destiny

Starlight Destiny

  • SOUL'd OUT
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250