生活の難しさを選ぶドン

ピーマンが食べられるようになったときの話をこのブログにいつだか書いた。それからというものピーマンの肉詰めと青椒肉絲は私の大好物。
ためしてガッテンのホームページに載っているまるごとピーマンの肉詰めを作った。肉だねをビニール袋に詰め絞り袋にしてピーマンに入れた切れ目から注入し、蒸し焼きにする。ピーマンがとんでもなく甘く美味しい。
ただ序盤から気付いていたとおり肉だねがかなり余った。どうすることもできないので、ハンバーグにはならないことはわかっていながら焼いた。肉だねに予めケチャップ塩胡椒で味付けをしているので、ケチャップまみれのゆるゆるの肉だねがハンバーグになるわけがない。案の定ボロッボロになったそれを仕方なくご飯にかけ、ピーマンの肉詰めをおかずにする意味がない丼が完成。意味がない丼。曲を選ぶドン。
ハンバーグを食べてないのにハンバーグの味がするご飯。卵だ牛乳だナツメグだと、定番料理でありながら繊細な研究が続けられているハンバーグの歴史を原点に戻す、挽肉玉ねぎ塩胡椒ケチャップのみの味。美味いのは最初だけで大味ってこれのこと言うんだな、と終盤は感情が無。味の素まみれの大悟飯を絶賛するノブだったら美味いと言ってくれるだろうか。
元ハンバーグチェーン店社員の夫は何て言うだろうか。玉ねぎのみじん切りは大変なので仕事が早番の日しかやりたくないと言ったときに、スキルが低すぎると言われた。スキルがないこと知ってて嫁にしたのにね。そんな私を愛する義務がお前にはある。苦しんで愛せ。

人の妻になった友人達。皆私と同じ甘えきった女ばかりだがちゃんとご飯作ったりしているだろうか。一人娘で何もできなすぎるから自立したいと一人暮らしを始めたものの、寂しくて友達呼んで遊んで外食してばかりだった奴が、付き合い始めたばかりの人との間に子供ができた。世間で言う責任というやつなのか結婚したという。心配すぎる。早く言えよと思いつつここにくるまで言ってくれない気持ちもわかる。できることがあったら全部してあげたいと思う。まずはこの出来事を笑いに変えてくれと言われた。あなたがおもしろいと思っている友人はインターネットに駄文を書き連ねています。早く会いたい。早く会いたいという内容の歌はピーマンではなくパプリカ。

気付けばテレビもつけないまま食べ終えていた。とても美味しかったピーマンの肉詰めは一つしか食べなかった。あとは夫にあげます。