犬は好きです


平成が残り一年を切り、平成最後の夏が〜とかこぞって言うてはるけれども、パリピ寄りのみなさんは本当にそれでモチベーションが上がりMake it specialにできるのか?

年月を生きてきた私たちは、思えば事あるごとに周りから「学生最後の夏休みだぞ」だの「10代最後の年よ」だのと言われてきたけど、みなさんは最高の最後にできましたか?私は高校生最後の夏休みに道端ですれ違った犬に右足をかなりしっかりめに噛まれました。最後だし、好きな男の子もいるし、と思ってクラスのみんなで海に行く予定を入れてみたけどその怪我のせいで行けなくなった。でもやはりそんな陽キャの集いには行きたくなかったのが本心なので安堵したのも事実。高校生という多感な時期、自分は何者であるかに悩み、何かが変われば、退屈な日常の中の何か小さなこと一つでも変われば、自分も変わるかもしれない。そんな思いを抱えた少女に、最後だからって何も変わりゃしねーよいつも通り家でおとなしくしてろ、本当は行きたくなかった、それが全てだ、とあの犬は告げたのだ。

自分らそろそろ結婚いいすか?いいすよ、というやつを最近したのでこのまま何もなければ今私は独身最後の年を過ごしているわけですが、住む家と名字が変わるくらいで別の人生が始まるとも思えず、毎日元気にじっとしている。あの犬が、何かが変わってもお前の人生はずっと地続きで良いことも悪いことも全て同じ一本のレールの上だと告げたからだ。

誰かの配偶者になっても、2019年5月1日新しい元号になっても、同じようなものを食べ同じような仕事をし(あ〜仕事は辞めたいかも〜でもたぶん辞めてない)古い音楽を聴き、深夜ラジオを聴いて気持ち悪い笑い方をして寝る。

そもそも時代とは何。戦争もバブルも同じ昭和だ。人の生活を変え、後に時代と呼ばれるそれを変えたのは昭和ではなく戦争やバブルだ。

平成最後の夏だから、好きな子を花火大会に誘ってみたあなたが、晴れてその子と付き合うことになったとして、それは平成最後の夏が起こしたことではなく、あなたが起こしたことだ。
変えるのは、あなただ。
JUST DO IT.
NIKE